ぷらっとほーむの日記 ぷらほブログ

山形市・若者の居場所と学びの場づくりのNPO団体です

 自主学習会レポ(4)


対馬丸~さようなら沖縄~ [VHS]

対馬丸~さようなら沖縄~ [VHS]

今回で四回目になる「ひめゆり」上映実行委員会の自主学習ワークショップを、山形市市民活動支援センター会議室@霞城セントラル23階にて開催しました。今回のテーマは「さまざまな角度から沖縄戦を知ろう:その1」。「ひめゆり」という作品を人びとに普及していくにあたり、必要となってくるのは、「ひめゆり」に限らない、沖縄戦のさまざまな局面についての知識や教養です。そこで、沖縄戦の現実を切り取ったさまざまな作品に触れることで、沖縄戦をより多角的に知るとともに、そうした作品たちの中での「ひめゆり」のユニークさに改めて気づく。これが、今回のワークショップの目的です。参加者は、亀嬢、穴子嬢、三竹嬢、紙御理嬢、たかのり嬢の五名。
前半は、沖縄戦のもうひとつの悲劇をリアルに描いたドキュメンタリーアニメ作品『対馬丸』(1982)を上映、みんなで鑑賞したのち、意見や感想を出し合いました。アニメという外見にもかかわらず、戦争という非日常が沖縄の人びとの日常を不気味に侵食していくさまが、大変リアルに、そして臨場感たっぷりに描かれており、改めて戦争やそれが引き起こしてしまった諸々の事態に衝撃を受ける私たちなのでありました。
その後、ワークショップの後半は、かつてこの『対馬丸』の映写活動をしていたこともあるという、山形国際ドキュメンタリー映画祭・事務局長の高橋卓也さんに臨時ゲストとして来ていただき、この作品の意義――数少ない沖縄の人びと発の作品であること――やら映写当時のエピソード――かつてはこうした映画を各地の学校を回りながら映写していたこと――やらについて、非常に興味深いあれこれをお話ししていただきました。
最後は、これから「ひめゆり」上映会準備をいよいよ本格化させようという私たちに対し、高橋さんからエールのお言葉をいただきました。製作者たちが作品に込めた「思い」を受け取った「私」が、今度はそれをさらに別の人びとに伝えていく、これが上映会の本質であり、この「思い」のリレーをひとりでも多くの人びとにつないでいくためにもぜひ頑張って取り組んでいってください、とのことでした。
次回予告は、「さまざまな角度から沖縄戦を知ろう:その2」。沖縄の人びとの戦争体験について東京の小学生たちが取材して作成したドキュメンタリー映画『ちいさな語り部たちの記録』を題材にワークショップを行います。お楽しみに。