ぷらっとほーむの日記 ぷらほブログ

山形市・若者の居場所と学びの場づくりのNPO団体です

教育テレビフリークが生んだ発見


愛ぼんです。

今日はとても暖かい日です。少し強めの風に、満開だった桜も散り始めてしまいました。見頃が短いからこそ、桜には心惹かれるのでしょうか。それにしても桜っていいですね。激しく萌えです。

今日の午前中NHK教育チャンネルで、大好きな番組「ピタゴラスイッチ」を見ました。この番組、超面白いですよ。個人的には「にほんごであそぼ」に匹敵する番組だと高評価しております。そんなピタゴラスイッチも終わり、ど〜れ行動再開しようか、と思っていたのですが、次の番組「わかる国語」がとても面白かったので、思わず見入ってしまいました(最近、超テレビっ子)。その番組は、鴻上尚史氏が小学4〜5年の子どもたちと共に、金子みすずさんの詩「大漁」を読み、感想や意見を交し合うというもの。ちょっとここで、その詩を御紹介します。

   「大漁」
    朝焼け 小焼だ 大漁だ
    大羽艦の 大漁だ。
    浜は祭りのようだけど
    海のなかでは何万の
    鰮のとむらいするだろう

みんなで詩を読み終わった後、鴻上氏は“とむらい”を知らない子どもたちにその意味を教え、この詩の「浜は祭りのようだけど 海の中では何万の 鰮のとむらいするだろう」の部分にスポットを当てた。子どもたちからは、「人間は魚がいっぱい捕れて喜んでいるけれど、海の中では仲間を奪われたイワシたちが悲しがっている」とか「魚の気持ちを考えられる金子さんは優しい」などという意見がでた。それを受けた鴻上氏は、「物事を見るとき、一方からだけ見るのではなく、反対側から、あるいは相手側からそれを見ることが大切だね」と話す。そしてこのことを踏まえて、みんなも詩を書いてみようと促した。「逆上がりができて嬉しい!でもまだ出来ない友達はどんな気持ちでいるだろう。教えてあげようかな」「テニスの試合で優勝した!自分は嬉しいけれど、負けた人はどんな気持ちだろう。その友達もどんな気持ちでいるだろう」「読書大好き!いろんな知識が得られるし、なぜかほめられるし。でも本ばかり読んでいると、母の手伝はそっちのけ。母はどう思っているのかな」―――。子どもたちが書いた詩は、どれも味わい深いものでした。

この番組を見て、「これは、ぷらっとほーむの考える“カウンターを当てる”ということと同じだ」と思いました。自分の立ち位置とはまた別の角度からその物事を見つめる力。それは、思い込みや決め付けで物事と向き合わないための方法であり、見えないものへの想像力を養う方法でもあります。ひと言に「カウンターを当てる」というと、なかなかイメージがわかない方もいるでしょう。でも私たちの生活を見渡せば、今日の私のように思わぬところでそれを目にするかも知れませんね。

最後に。先述の番組で子どもたちに詩を書いてみようと声をかけた時、「うまく書こう思ったり、誰かと比べたりする必要はないよ。わかるね。」と続けた鴻上氏が輝いて見えました。こうした小さな心配りが、やがて大きな実を結ぶ気がしてなりません。鴻上さん(;´Д`)ハァハァ