ぷらっとほーむの日記 ぷらほブログ

山形市・若者の居場所と学びの場づくりのNPO団体です

第1回ぷらネット!

本日17時から、記念すべき第1回目の『ぷらネット』を開催いたしました!この『ぷらネット』は、「若者支援に関わる人々の学びと交流の場づくり事業」と題して、一般財団法人「人間塾」さんからの助成を受けて開催されるものです。県内各地で若い世代の居場所づくりにつながる取り組みを行っている人びとが実際に顔を合わせて交流できる場をつくることで、相互研鑽し力をつけていくこと、そうして個々の活動がその居場所としての役割を高めていくことで、結果的に山形県全体で、若い世代がつながれる居場所が増えていくことなどを目的としています。
初回の『ぷらネット』のゲストは、フォーラムネットワーク相談役の長澤英子さん!市民活動の大先輩として、これまでどのような苦楽があったのかを聴かせていただきました。


日本初 市民出資による映画館
フォーラム(山形市香澄町)は、「山形えいあいれん」という自主上映サークルのメンバーの運動によって、約3,000万円の市民出資金を集めて誕生した映画館です。映画ファンのための映画館としてスタートしたフォーラムは、その後、福島・盛岡・仙台・八戸と活動の輪が広がり、さらには那須塩原や東根など、映画館の空白地に映画館を建設する事業を進めていらっしゃいます。

観たい映画を観られる環境を
都会で上映される質の高い映画は、山形で観られない。まずは自分たちが観たい映画を観られる環境を山形でつくりたい。そんな思いが、フォーラム誕生の原動力だったそうです。レンタルビデオや、ネット配信などで気軽に映画を楽しめる今とは違い、自由に映画を観ることができない、あの時代だったからこそ盛り上がった運動だと英子さんは振り返ります。私たちぷらっとほーむも、自分たちがニーズを抱えた当事者として始めた活動なので、そうした強い当事者意識がそのまま、活動を進める大きな原動力になったことに共感しました。

さまざまな市民団体との出会い
自主上映活動を通して、環境問題や平和運動、子育てなどをテーマにした、さまざまな市民活動団体と出会い、彼らが人々に伝えたいメッセージを、映画をツールにして発信していることを知ったそうです。彼らとの出会いで、「映画館がなくても、ホールを借りて上映していくことを仕事にできる」と確信。「山形県映画センター」を設立し、良質な映画を地域に普及する活動を行なうようになったそうです。

バッシング、興業界からのいじめ
「儲かる映画をやりながら、儲からない映画を上映していく」。これがフォーラム発足当時から取っているスタイルだそうです。集客が見込める娯楽映画を上映して収益を上げながら、集客は見込めないけれど質のいい映画を同時に上映していく。現在のシネコンがやっていることを、35年も前からフォーラムはやっていたのです!しかし当時は「生意気な学生上がりが学生気分でやっている」などとバッシングをうけ、興業界からも「せっかく儲かる映画を提供しているのに、もう提供してやらないからな」といじめられたそうです。英子さんのパートナーである、フォーラム代表の長澤裕二さんは、「質のいい映画を上映することで、自分の頭で物を考えられる人を1人でも増やしていきたい」という強い信念を持っていたので、そうした過酷な環境に置かれても、屈せずやってこられたのではないか、と英子さんは分析されていました。

終わりに
フォーラムが誕生するまでの経緯や、活動の理念、仲間づくりの手法など、英子さんのお話は私たちに多くの学びを授けてくれました。これからも、フォーラムという貴重な文化的拠点を、映画を観ることで応援していきたいと思います。(まつい)




しげちゃんから感想文を送ってもらったので転載します↓

『ぷらネット』のゲストとして、フォーラムネットワーク相談役の長澤英子さんのお話を聞くことができました。

最初は映画を自主上映するサークルから始まったことや、活動をやり続けることの大切さを、その時の心情と共に丁寧に話していただきました。

後半には長澤英子さんに質問する時間があり、自分の「数多くの自主上映を開催してきたなかで、思い出に残るエピソードはありますか。」という質問にたいして、歌舞伎役者の坂東玉三郎さんが主役を演じた映画、ナスターシャを自主上映したエピソードを話していただきました。

ゲストとして坂東玉三郎さんをお呼びするにあたり、座る椅子から、お菓子まで、スタッフの方々が話し合い、手作りで準備に追われていた。という話から、最後坂東玉三郎さんの方からスタッフの皆さんに対して、一緒に写真を撮影しませんかという提案をしていただいたて、感激したこと。

マネージャーの方からは、玉三郎から普段写真を一緒にとる提案をしたことがなく、今回本当に驚きました。という話をしていただきました。

長澤英子さんが話した、思いや熱意は相手に必ず伝わるものなんだ。という言葉が印象に残りました。


しげちゃん、レポートありがとう!

そして英子さん、貴重なお話をどうもありがとうございました!